Bonne Année 2019

あけましておめでとうございます!

 

ついに異国の地で年越し。こちらで年が明ける頃には、日本ではもうとっくに初日の出も昇りきった後というのが、いつもと同じはずなのになんだか妙な感じだった。

 

大晦日の夜は、パリのシャンゼリゼ通りの様子がテレビで生中継されていた。ジレ・ジョーヌ騒ぎで厳戒態勢の中、凱旋門でプロジェクションマッピングが行われていた。

 

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去年のワールドカップのときもすごかったけど、相変わらずすごい人。

凱旋門に何かの条文っぽいのが映し出されてるなと思って調べてみたところ、世界人権宣言だった。

外務省: 世界人権宣言

そういうところやっぱり意識が高いんだなぁと思わされる一方で、プロジェクションマッピング中に明らかに勝手にレーザーポインターを照射している不届き者もいたりして、なんとも言えない。

 

ニュースでは、世界各地で新年を迎える様子もやっていた。シドニー、香港、ドバイ…まさかの平壌まである中、日本は残念ながら映らなかった。そういえば、東京って年越しの瞬間にスカイツリーから花火が吹き出るとかやらないよね。除夜の鐘とか映しても絵面がわかりにくいしな。

 

苦労して手に入れたお餅でお雑煮を作った。

お餅探しの件はこちらで書いた↓

www.moonport-press.com

 

うちのお雑煮はお澄ましで、年末年始しか出回らない「かつお菜」という菜っ葉を入れる。かつお菜は東京でさえ見たことなかったのでフランスにないのは当たり前として、こういう料理に入れるのにちょうどいい青菜というのがなかなか難しい。まさかルッコラやパセリというわけにもいかないし…。ほうれん草も、柔らかい葉っぱの部分だけ集めて袋詰めにされたのしか見つからず、なんだか違う感じだ。東京では小松菜で代用していたけれど、それもない。

なんとかスペイン産のチンゲンサイ Pak Choi を発見したので、それを使ってみた。思ったより悪くない。

 

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テレビでは、日中は"みんなのかわいい動物動画"的な、ネットでバズった平和なペット動画のまとめ番組みたいなのをやっており、国は違うけどなんだか新春感。夜になると多くのチャンネルで映画祭りになり、原作を読んだことがあったので「ライラの冒険」を見た。映像も綺麗だし悪くない映画だと思うのだが、続きモノのはずなのにそういえばパート2以降の話を聞かないなと思ったら、なんか面倒な理由で制作断念なのか…。

 

理由として北米カトリック連盟が「子供に対し無神論を奨励する映画だ」などとしてボイコット運動を展開したことからアメリカにおける興行収入が振るわなかったからとされ、原作者であるフィリップ・プルマンが遺憾の意を述べる事態となっている。

ライラの冒険 - Wikipedia

 

うーんアメリカェ…。私この話のダイモンとかすごく憧れたんだけどな。私もダイモン欲しい。

 

その後チャンネルを変えたら、「そして誰もいなくなった」をやっていて、それを流しながらこれを書いている。だんだん人が減って狂気に拍車がかかってきた。あれは本当に傑作だと思う。綾辻行人の「十角館の殺人」を先に読んでしまっていたので、初めて読んだときには若干順番を間違ったなとも思ったが、それでも色褪せない、というか古典の貫禄さえ感じる作品だった。犯人がわかっていてもまた読み返したい。

ちなみに、アガサ・クリスティーの初期の原題は「Ten Little Niggers」だったが、差別用語だということで、後に「And Then There Were None」になったという経緯がある。日本語タイトルもこの変更後バージョンのかなり忠実な訳なわけだが、フランスでは最初のタイトルに相当する「Dix petits nègres」が使われている。フランスでは気にしない…というわけではさすがにないだろうと思うのだが、何か事情でもあるのだろうか。

 

なんだかやりたいことや読みたい本がいろいろあったはずだったんだけど、結局ダラダラ過ごしてしまう…。どこにいても私は変わらないんだなあ、と思いながら過ぎていった元日だった。

 

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